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【記者発表】東日本大震災10年 津波遺児が語る「今」

あしなが育英会は、東日本大震災から10年にあたり、津波で親を亡くした3人が今の想いを語る「報告と感謝の会」を3月9日に開催しました。当日は東京本部と仙台レインボーハウスをオンラインでつなぎ、それぞれの会場で記者発表を行いました。

3人の津波遺児の声

登壇した3人は、震災後に遺児のための心のケアの拠点「レインボーハウス」に通い、あしなが育英会のプログラムに参加しながら成長した子どもたちです。

現在高校生、大学生、社会人になった彼らが、この10年を振り返りながら伝えてくれた言葉をご紹介します。

 

 

8歳のとき宮城県仙台市で震災におそわれ、お父さんを亡くした萩原彩葉さん。

家族の中心だった「太陽のような父」を亡くし、一時は家中から笑顔が消えたといいます。

 

「家族全員が悲しんでいる中で、『自分まで泣いたらみんな死んでしまうんじゃないか』と思って、誰かに相談することもできなくて、ひとりで苦しんでいました。

私の苦しみは誰にも分からないと思っていたけど、レインボーハウスで自分と同じような経験をした子やファシリテーター(遺児の見守りボランティア)と話したとき、『ひとりじゃないんだな』と感じました。

一緒に過ごしたり、遊んだり、自分なりに理解しようとしてくれる人たちが周りにたくさんいたことが、私の救いになりました」

 

 

 

岩手県陸前高田市で津波にあった新田佑さんは、お母さんと二人の妹さんを亡くしました。

 

「当時は9歳でまだ幼く、現状を理解できていませんでした。仮設住宅で暮らすなど生活の変化も大きく、これからどうなるんだろう?という不安もありました。

成長する中で、悲しみや周囲との違いなどを感じることが多くなっていったとき、自分と同じように親を亡くしてもがんばっている先輩の姿をみて勇気づけられ、だんだんと前向きな考え方ができるようになりました。

あしながさんはじめ、支えてくれた多くの方々との出会いがなければ、今の自分はないと思っています」

 

 

大槻綾香さんは、14歳のとき宮城県石巻市でお母さんを亡くしました。

現在はパティシエとして働きながら、ファシリテーターとしてもレインボーハウスの活動に関わり続けています。

 

「パティシエは小さい頃からの夢で、母にもずっとそう伝えていました。今でもお菓子づくりをしているときなどに、オーブンから香ってくるいい匂いをかいで、母を思い出すことがあります。私にとってお菓子作りは、自分を表現する手段だったのかもしれません。

あしなが育英会を通じて、たくさんの仲間や子どもたちと出会って、一緒に成長していける喜びを感じました。今後の人生でもつながっていきたいです。また、将来はこれまで私を支えてくださったあしながさんたちのように、自分の幸せを他の人に分けてあげられるような人になりたいと思います」

震災の爪痕にどう向き合うか

2020年10〜11月に震災遺児家庭を対象に実施したアンケートでは、中高生の遺児の52.2%が「なくなった家族について話せる相手がいない」、18歳以上の遺児の60.8%は「なくなった家族に対し『後悔』の気持ちがある」、保護者の54.9%が「大切な人との死別を今も信じられない」と回答しています。

 

自由記述欄には、「親と楽しそうに話す友達がうらやましくなる時がある」、「時間が解決すると言われてきたのに、いつまで経っても悲しい」、「いっそう喪失感が増した気がして、終わりのない感情になる」などの声が寄せられ、震災から10年が経過した今でも、悩みや苦しみを抱えている人が多数いることが明らかになりました。

 

大切な人を亡くしたことによる心の傷は、10年という区切りで整理できるものではありません。

報告会に出席した専門家の高橋聡美さん(中央大学人文科学研究所客員研究員・元防衛医科大学校精神看護学教授)も、「心のケアに大切なのは人とのつながり。心の病も投薬だけでは治らない。レインボーハウスのケアプログラムを通してこのように成長されてきたみなさんの言葉を聞いて、改めてそのことを感じました」と語っていました。

 

レインボーハウスは、時間・空間・仲間の3つを積み重ねることによって、「ここに来れば安心できる」「ひとりじゃないと思える」環境をつくり、それぞれのペースで自分の感情や体験に向き合ってもらうための場です。

そのときどきの遺児たちの心の成長に寄り添い、共に歩んでいくために、私たちはこれからも、今できる支援を続けてまいります。

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