1. HOME
  2. あしながメディア
  3. 仲間たちとこれからの人生を考えた5日間~23年大学奨学生「富士山のつどい」

仲間たちとこれからの人生を考えた5日間~23年大学奨学生「富士山のつどい」

あしなが育英会は8月29日から9月2日に、静岡県御殿場市の国立中央青少年交流の家で、大学・専修各種学校奨学生のつどいを開催しました。会場の眼前に、壮大な富士山がそびえることから付けられた通称は「富士山のつどい」。本年度奨学金を受け始めた学生たちが、様々なプログラムを通して仲間同士の連帯を深め、それぞれのこれからの大学生活や人生について考えた5日間の様子をリポートします。

【富士山のつどいプログラム担当 島田北斗】

 

富士山を背にプログラムを進行する、議長団(全体の司会進行役)の太田さん

 

参加者、上級生、職員など総勢238人が、富士の麓に集った

 

大学生奨学生のつどいは、奨学金制度の発足当初から開催されてきた、本会の最重要行事と言えるイベントです。全国各地から集まった大学1年生の参加者86人と、本会の「アフリカ遺児高等教育支援100年構想生」として日本国内の大学で学ぶ留学生及び短期派遣生29人の計115人が、15つの班に分かれて5日間を過ごしました。

住む街も、通っている大学も、学んでいることも、何もかもが異なる参加者たち。ただ一つ共通しているのは、あしなが奨学金を受ける仲間であるということです。少し緊張の色が見える自己紹介からスタートしたつどいでしたが、日を追うごとに班のメンバー同士の絆は固いものになっていました。

 

会場到着後、まずは班ごとに自己紹介からスタート

 

2日目午前のチームビルディングでは、広大な会場に散らばるチェックポイントをまわり、様々なミニゲームに挑戦した

 

カタコトの英語やボディーランゲージでも、気持ちは十分に伝わっていた

 

 

奨学生同士の連帯も大きな目的の一つですが、このつどいのテーマは「志高くWork Hard」。あしながさんからの優しさを受けて進学した奨学生たちに志を立て、その志に向かって一生懸命努力してほしい。大学生活を通して、様々なことに挑戦してほしいという願いからです。

そのためにつどいでは、志やこれからの大学生活について考える「My Life Plan」というプログラムや、これからのチャレンジを後押しするための講演や本会の各種制度の紹介するプログラムなどをおこないました。

 

「My Life Plan」の導入で、見本として自らのこれからの人生についてを語る、議長団の大坂さん

 

本会の海外研修制度で、ウガンダやインドネシアなど世界各地に渡っている奨学生たちとオンライン接続。現地から参加者たちに海外研修の魅力を伝えてくれた

 

自身の海外研修体験をもとに「みんなもなにか行動をおこそう!」と語る、議長団の日髙さん。彼女は昨年1年間、フィリピンで研修生活を送った

 

キャリアコンサルタント国家資格を持つ本会職員による「キャリア相談ブース」。他にも「海外研修相談ブース」や「卒業後の奨学金返還相談ブース」などを開き、これからの人生を前向きに考えるための助言をした

 

遺児奨学生OBで、ソフトバンク株式会社専務執行役員の青野史寛本会副会長の講演。参加者からは「青野さんの“迷ったらGO”という言葉に、チャレンジする背中を押してもらえた」という声も

 

3人のあしなが卒業生も駆けつけ、パネルディスカッションを通して、学生時代のあしながでの経験が社会でどう活きているかを語ってくれた

 

つどいのクライマックスは、4日目夜のキャンプファイヤー。各班の代表者がこれからの決意を表明

 

決意表明をする参加者

 

そんなつどいに欠かせないのが、上級生たちの存在です。普段学生募金などのあしなが運動で活躍する上級生たちが、議長団と呼ばれる司会進行役や各班のリーダー、裏方としてつどいを支える運営チームとして参加してくれました。その数なんと71人。「新たにあしながの仲間になった後輩たちのために」と集まってくれたのです。

 

つどい自体は8月29日からのスタートでしたが、上級生たちは2日早い27日会場入りし、リーダー研修や参加者を迎え入れる準備に臨みました。

どうやったら円滑な班運営をできるのか。どうやったら参加者同士の連帯が深まるのか。どうやったら参加者たちがプログラムの意図を理解し、つどい後に行動を起こしてくれるようになるのか。つどい期間を通して必死に考え、参加者たちと向き合い続けた上級生たちの存在が、つどいを形作ってくれました。

そんな上級生たちの姿に影響を受けた参加者は多く、「来年は自分もつどいのリーダーになりたい」という参加者もいました。

 

プログラムの進行をする議長団の4人。つどいのトップリーダーとして、企画・準備段階から汗を流してくれた

 

キャンプファイヤーで使うトーチ棒は、写真に写る運営隊による手作り

 

キャンプファイヤー終了直後の議長団。誰よりも参加者たちのことを思い、走り続けた彼らの目には、達成感から涙が溢れていた

 

最終日に参加者たちを見送る、各班のリーダーたち

 

 

つどい後、参加者たちからは「今まで似たような境遇の人とあまり出会うことがなかったが、仲間に出会えたと感じた」、「日本の奨学生だけでなく、アフリカやアジアの学生とも交流することができ、さまざまな価値観を共有することができました」、「何か挑戦したい気持ちがあったが、行動できていなかった。しかし、講演を聞いたりマイライフプランを通して班の仲間の志を聞いたりして、動き出そうと思えた」などの感想が寄せられました。

 

プログラム作りを担った議長団たちが掲げたつどいのサブテーマは「Keep going for your Polaris(北極星を目指して歩み続けよう)」。まだコンパスや羅針盤がなかった時代、人々は北極星を頼りに旅をしていたといいます。参加者たちはこの富士山のつどいを通して、自らの人生の北極星ともいえる「志」と、共に人生という冒険に挑む「仲間」を得ることが出来ました。このつどいでの気づきや出会いが参加者たちの力となり、必ずや様々な逆境を乗り越え、挑戦をし続けてくれることと信じています。

寄付で遺児を
応援する

寄付する

Follow Us

あしなが育英会 公式SNS

Mail News

あしなが育英会 公式メールニュース

あしなが育英会の最新情報などをお届けします。

登録する

Contact

お問い合わせ

お問い合わせの前に、「よくあるご質問」をご覧ください。
掲載のないご質問は「お問い合わせ」よりご連絡ください。