奨学生OB・OGの近況報告〈2〉

前回に引き続き、昨年10月に実施した「あしなが奨学生OB・OGアンケート」より、卒業生のみなさんの近況報告をお伝えします。

充実した毎日

　今は社会人で、営業として働き、とても充実した毎日を過ごしております。父が高校3年生の夏に亡くなり、私は大学進学をあきらめていました。けれどあしなが育英会の奨学金のおかげで人生最後の学生生活を楽しめた事がとてもいい思い出だと感じております。本当にありがとうございます。(20代・男性)

介護施設で8年精勤

　来年2月に息子が3歳になり、幼稚園に通う予定です。仕事面では、現在勤めている介護施設で来月になると8年目に突入するので、今一度気を引き締めて頑張りたいと思います。あしなが育英会の思い出としては、何よりも夏のつどいに感謝してます。つどいのお陰で自分は一人ではないと実感することができました。(30代・男性)

夢をかなえて声優に

 

　先輩には「そんな不安定な夢はやめたほうがいい」と言われましたが、自分のやりたいことを仕事にしたいと強い意志で活動を続け、現在は子供番組のレギュラーとしてメインキャラクターの声優を務めております。番組も5年目になりました。(30代・女性)

移住先でリモートワーク

　大学卒業後から東京で働いていたのですが、今夏より妻の実家がある秋田県へ移住して、フルリモートワークにて勤務をしています。仕事（広告制作会社でコピーライターとして勤務）はそのままですが、生活環境が変わったことで心にゆとりが持てた気がします。(30代・男性)

「好き」を生かして副業、ボランティアも

　中学のときに母を亡くしました。誕生日にもらった色鉛筆を思い出し、好きなことを通して人を笑顔にする仕事をしようと、父にお願いして美大に進みました。今は教育業界の会社員としてキャリアを積み、教材開発やデザイン、企画などをやりつつ、隙間時間でイラストの副業をしています。福祉や医療の中にアートが役に立つ活動をできないかと思い、東京芸術大学のアート×福祉を学ぶ社会人スクールにも通いました。好きなことを通して、母のような人と交流して穏やかにできる時間をつくりたいと思い、ボランティアにも挑戦してみたいなと考えています。(30代・女性)

 

 

今回は、全国各地でさまざまな仕事に就き、やりがいをもって働いているOB・OGの声を特集しました。

子どもたちの「学びたい」という思いを支え続けることが、未来の社会をつくることにつながると実感したアンケートでした。

次回は奨学生の伝統キャンプ・つどいに関するコメントを中心にご紹介します。