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〈父の日〉作文特集:ありがとう、パパ

コラム 2021.06.19

あしなが育英会は、母子家庭、父子家庭、障がい者家庭などで暮らす子どもたちを支援しています。彼らがお父さんと一緒に過ごした時間や向き合い方はさまざまですが、家族を想い、愛する気持ちは変わりません。6月20日の「父の日」にちなんで、あしなが奨学生の作文をご紹介します。

お父さんの夢

 僕が5歳の時に父は鬱病にかかり、36歳で自ら命を断ち旅立っていきました。当時の僕は物心ついたばかりで死というものがなにも理解ができていませんでした。父はまた起きてくるのだと思っていました。父の遺体が火葬される前に僕は父が死んでから初めて泣きました。僕には泣きながら父に抱きつくことしかできませんでした。ここで起こしてあげないともう戻ってこれない、そんな気がしました。幼いながらに父がもう起きてこないことを悟りました。

 最近、お父さんの夢を見ます。幼稚園の運動会でお父さんが僕を抱えて1番に走り抜ける夢です。もうお父さんがいなくなってから12年が経とうとしています。今までたくさん大変なことがありましたが僕は、家族のみんなはちゃんと元気に立派になりました。僕もこれからもっと努力してお父さんが天国の友達に自慢できるくらい立派な人になってみせます。これからも天国から見守っていてください。

大きくなったよ

 私の父は私が小学校を入学する前に、突然脳出血をおこし、以来ずっと意識のないまま、病院で寝たきりで過ごしています。私の記憶の中の元気だった頃の父は、よく笑い、よく働いて、よく遊んでくれて、よく叱られたことを覚えます。そして、父の記憶の中の私はきっとあの頃のまま、小さい私でいると思います。

 10年経った今、私は高校3年生になりました。もし父の意識が戻ったら、今の私のことを見て、自分の息子とわかるのだろうかと考えたりします。お父さん、僕は今、高校3年生になります。泣き虫で甘えん坊だったあなたの1人息子は、もう将来の事を考え、その準備をしていく年になりましたよ。沢山の友達や先生と出会い、お父さんのように沢山笑い、泣いたり、怒ったり、悩んだりしている毎日ですが、いつかお父さんのように、よく働き、よく遊び、一生懸命に生きていきたいと思っています。どうか、心配しないでこれからも見守っていて下さい。私のお父さんでいてくれてありがとうございます。

たった一つの願い

 父が亡くなって、早3年が経ちます。毎日夢には出てくるし、家にいる限りは父が亡くなったときの光景が蘇ってきます。生前は感じなかった息苦しさが毎日のように襲ってきます。

 私の父は最低な父親です。家事をしない母と何度も言い合いをしていたこと、それを見て何度も何度も泣かされたこと、休みの日は昼過ぎまで寝ていたこと、毎年必ず海やプールに連れて行ってくれたこと、大晦日は必ず家族で温泉に行って蕎麦を食べて年を越したこと、学校行事は有休を取って必ず見に来てくれたこと。私の父は最低で最高な父親。もしも一つだけ願いが叶うのなら、今すぐに父に会いたいです。

未来の私を見せたい

 私の父は、周りの同級生のお父さんと比べるとだいぶ年上で、大体おじいちゃんにあたるぐらいです。また、私の家は父子家庭で、小学生の頃から父が1人で私を育ててくれていて、私は今の2人での生活に満足しています。そのため、父にはずっと元気でいてほしいと思っています。

 しかし、3年ほど前に父は体調を崩してしまいました。心臓の病気だそうで、完全に治すことはできないそうです。その後、障がい者手帳を作って帰ってきた時は驚きました。元気で明るかった父が、障がい者になるとは思っていなかったからです。まだその時中学生だった私は、父が検査や体調不良で入院していて家にいない時が増えてきて「自分もしっかりしなくては」と思うようになりました。

 高校に進学してからは、そういう思いもあって就職への意欲が強くなりました。父も私の進路を応援してくれています。私は父と大人になってからもずっと一緒にいられるかどうか怪しいことはわかっているので、そうなる前に無事、望んだ進路に進んだ私の姿を見せてあげたいと思います。

 

独り立ちをめざして

 先日、亡くなった母の3回忌でした。母が亡くなってもうそんなに経つのかと、過去を振り返った日でした。父は母が亡くなってから毎日仕事で忙しく、ほぼ休みなく、疲れて帰って来ます。私はそんな父を見て、私が母の代わりに支えなくてはと思っていました。

 ただ現状、私は高校の勉強とバイトの日々で忙しく、家の手伝いどころではありません。家は荒れ、夕飯を食べるのは遅くなり、毎日コンビニ弁当なんて時もありました。父と私は疲れて帰ってきたのにゆっくり休める家ではなく、毎日ため息ばかり。私はこの状況をなんとかしたいと思っています。でも、1人ではできません。家のために家族全員で協力し合うべきだと思います。最近私は、自炊を始めました。独り立ちできるようにです。今年の4月には高校2年生。自分のことは自分でできるということを母にも父にも伝えたいです。

ありがとう、パパ

 私は父が大好きだ。いつも暖かくみんなを楽しませてくれた父、私のことを思い礼儀や作法を厳しく教えてくれた父、たくさんの場所に連れて行ってくれた父、自慢げにトラックを運転していた父、辛い闘病生活を隠しながら明るく笑って振舞っていた父、どれも私の誇れる素晴らしい父だ。

 私が父の病気の事を聞いたのは、父が亡くなる3ヶ月前だった。それまでは病院に通っていることは知っていたけれども、まさか癌だなんて、それも余命1ヶ月の深刻な状況だなんて思ってもいなかった。この3ヶ月間父と接することが愛おしかった。

 私は悔いなく父を送り出せただろうか。父は安心できているだろうか。気持ちよく眠ることが出来ているだろうか。たくさん苦労してきた分、空の上では幸せに笑って過ごしていてほしい。父のように人を思い、人に思われる暖かい人間に私はなりたい。ありがとうパパ。

 

 

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