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不安を抱えている時に大切なこと~コロナ禍に生きるみなさんへ~

コラム 2021.05.25

世界中で新型コロナウイルスが流行し、「非常事態」が続く毎日。テレビやネットでは様々な情報が飛び交っています。あしなが育英会では、昨年の4月にレインボーハウスへ通うご家族へ、不安や疲れを抱えている時の対処方をお知らせしました。今回はその中の一部をご紹介します。

 

コロナ禍に不安を抱えているみなさんへ

◎危機や不安を感じる状況に、悲しんだり、困惑したり、恐ろしさや怒りを感じることは自然なことです。

 

◎友人や恋人、離れて暮らす家族など、あなたが信頼している人と連絡をとりましょう。

 

◎自宅に待機しなければならない時でも、食事、睡眠、運動、大切な人との交流など、心身が健康になる生活習慣を維持しましょう。

 

◎あなたや周りの人を動揺させてしまうような報道は、見たり聞いたりする時間を減らしましょう。

 

◎自分の気持ちを対処するために、たばこやお酒、違法な薬物を使うことはやめましょう。

 

◎一人で抱えきれない時は、医療・保健従事者やカウンセラーなどの専門家や、信頼できる人に相談しましょう。

 

◎体やこころに関することで困った時、相談出来る場所や方法を調べておくことも大切です。

 

◎過去の苦しかった時に用いた感情をコントロールする方法を、試してみましょう。

自分自身を大切に

レインボーハウスでは「自分も大事、相手も大事」という言葉を大切にしています。誰かのケアをする時には、同じだけ自分をケアすること(セルフケア)が必要です。

アメリカにあるダギーセンターから教わったセルフケアのワークを紹介します。「疲れてるな」と感じた時、是非取り組んでみてください。家族や周りの人と取り組んでみるのも良いかもしれません。

 

セルフケアのワークに関心のある方はこちらをクリック

 

お子さんと暮らすみなさんへ

子どもも大人と同じように、危機や不安を感じた時に感情が揺れ動くことは、ごく自然なことです。

どんな子にも、その子なりの気持ちの表現方法があります。

 

大人にしがみついて離れない、引きこもりがちになることもあります。

気分がコロコロと変化するようになったり、悪夢をみたり、夜尿をする子もいます。

悲しみや不安、怒りの感情が強く表れた表現や発言をする子もいます。

 

子どもは、遊んだり、工作や絵を描いたりといった創造的な活動を行うことで、気持ちが整理されていくことがあります。散歩や体を思い切り動かす遊びは、子どもの気持ちの発散方法として有効です。

保護者が一緒に参加してくれることも、子ども達の手助けになります。

 

※お住いの地域によっては、感染リスクを考えると外遊びを控えた方が良い場合があります。自治体や政府の情報を元に、地域の発生状況を確認して行動されてください。

子ども達への安心の伝え方

親をなくす経験をした子は、当時と重ねて「また家族が死んでしまうのではないか」と考えたり、身近な人の安否を心配する言葉を話したりすることがあります。経験がない子も、ニュースを見て、自分に置き換える子がいるかもしれません。

 

新型コロナウイルスに関するニュースの中には、大人でも気が重くなるものもありますね。もし、ニュースに不安を感じているようでしたら、子どもの前では情報番組の視聴は控えると良いかもしれません。子どもが知りたがっている情報があれば、理解できる言葉で事実だけを伝えましょう。

 

子ども達は、身近な大人から情報への対応の仕方や、感情の出し方を学んでいます。

不確かな情報を鵜のみにしたり、噂話をすることは避けましょう。

 

見通しがつかない状況は、子どもにもストレスや不安を与えます。

仕事などで家を空けたり、子どものそばを離れなくてはならないこともあります。そんな時は、帰宅時間を伝えたり、外出先から電話やメールをしたり、出来る範囲でコミュニケーションを図りましょう。

 

子どもの思いに耳を傾け、優しく話しかけ、安心させてあげることはとても大切な関わりです。

年齢に応じて、「そばにいるからね」と伝えたり、子どもが必要とする時にスキンシップをしたりすると、安心を得て気持ちが楽になります。

 

子どもが自分で読めるようにまとめました。必要に応じてご活用ください。

「今、どんな気持ち?」(子ども向け)

 

いかがでしたでしょうか。少しでも、みなさんのお役にも立てば幸いです。

 

 

参考資料:

IASC Reference Group on Mental Health and Psychosocial in Emergency Settings (2020). Interim Briefing Note ADDRESSING MENTAL HEALTH AND PSYCHOSOCIAL ASPECTS OF COVID-19 OUTBREAK Version 1.5 (前田正治・瀬藤乃理子・村上道夫・竹林由武 (訳) (2020) .ブリーフィング・ノート(暫定版)新型コロナウイルス流行時のこころのケアversion1.5) (参照2020.4.6)

投稿者

山下 高文

東日本大震災から約1年後の2012年に入局。入局前から、学生ボランティアとして死別体験をもつ子どもたちを支えるグリーフサポートプログラムに関わる。 現在は、職員としてプログラムの企画・運営・進行を行っている。

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