皆既月食の夜に
コラム 2022.11.08
2022年11月8日19時30分。東京都内のあしなが育英会の本部には、学生たちの姿がありました。
彼らはあしなが学生募金事務局に属する学生たちで、まもなく始まる首都圏での街頭募金に向けた会議のために集まっていました。
日中は皆大学の授業があるため、週に一回の定例ミーティングは夜に開かれます。

募金本番に向けての話し合いをする学生たち
会議の休憩時間に、あるメンバーが呟きました。
「そういえば今夜は皆既月食が見られるってニュースで言ってたね。四百何十年ぶりらしいよ」
そう、今日は皆既月食と、月の後ろに天王星が入る「天王星食」が442年ぶりに、同時に見られるのです。
学生たちは夜空を見ようと、事務所を飛び出しました。

東京の夜空に見えた皆既月食。スマホでの撮影のため、画質の悪さにはご容赦を。
事務所があるビルを出て少し歩くと、夜空に赤い光が見えました。
442年ぶりの天体ショーを、学生たちは志を共にする仲間たちと楽しんでいました。
そして「この同じ空の下に、奨学金を必要としている後輩たちがいる」と会議に戻って行きました。

夜空を見上げる学生たち(19時55分ごろ)
今年5月から始まった全国募金リレーもまもなく終盤に差し掛かります。
北海道・東北から始まり、全国を巡りつながってきたリレーのタスキが最後に渡るのが首都圏エリアです。
今日も学生たちの夜は更けていきます。