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小中学生向け特別講座「ロールモデルカフェ 冬休み特別版」を開催 | LSPの冬休み

あしなが育英会は2020年10月より、小中学生対象の学習支援「ラーニングサポートプログラム(LSP)」という取り組みを行っています。LSPでは本会奨学生の大学生が中心となり、遺児家庭の小中学生に学習指導を主とするサポートをしています。

 

◇ラーニングサポートプログラム(LSP)の詳細はこちら

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LSPでは小中学校が長期休みになるタイミングで、「参加者の小中学生たちに、普段の個別学習サポートでは学べないような体験の機会を提供し、より広い視野を養ってもらいたい!」という思いのもと、特別な企画を実施しています。

 

2021年度冬休み企画として、映画『信長協奏曲』『今夜、ロマンス劇場で』等の脚本を執筆され、現在小説家・脚本家として活躍されている宇山佳佑さんを招いてお話しいただきました。本企画「ロールモデルカフェ」は2021年12月29日『物語を紡ぐこと』というテーマで実施されました。

 

このオンラインイベントには、小学生からボランティアの大学生まで総勢31人が参加しました。まず冒頭で、宇山さんが脚本を書いた映画の台本を手に自己紹介すると、参加者は本物の台本に興味津々で、今から宇山さんがどんなお話をしてくれるのかとワクワクしている様子でした。

 

 

小説家・脚本家である宇山さんが後輩の小中学生に今伝えたいこととは・・・?

 

 

 

 

実際の脚本を持参してくれました

 

「僕は脚本家になるために生まれてきたんだ」

宇山さんのロールモデルカフェは学生時代の話から始まりました。小学校、中学校、高校、そして大学にわけて、それぞれの時代に経験してきたことを、自身の言葉で時にユーモアも交えながら丁寧に話してくれました。そのおかげで、小中学生も終始笑顔でリラックスして参加することができ、柔らかい雰囲気のイベントになりました。

 

宇山さんが脚本家という仕事に出会ったのは中学1年生の時。友達に勧められたドラマを何度も見返すうちに、ドラマを作っている人に興味を持つようになり、脚本家という仕事を知りました。当時を振り返って

 

自分には脚本家の才能がある!自分は脚本家になるために生まれてきたんだ!と思いました。振り返ってみると、その大きな勘違いが今の自分の土台になっています

 

と笑顔で語ってくれました。

 

大学は人生の勉強をしに行く場所

高校時代は、入学した学校が合わずほとんど登校しない時期もあり、もう大学には行かなくていいと考えていた宇山さん。そんな時、学校外で個別に勉強を教えてくれていた恩師がかけてくれたのが「大学は紙とペンで学ぶのではなく、人生を勉強しにいく場所だから行った方がいい。大学に行きなさい」という言葉でした。このエピソードには、普段小中学生の学習支援に関わっている大学生の多くが深くうなずき、共感していました。

書いている小説の基盤は大学生時代の経験

なぜ自分の人生は上手くいかないのかと苦しんだ時期もあったという宇山さん。

 

内に溜めてきたストレスや感情を、人への優しさに変えていくことの大切さを、大学生の頃の多くの人との出会で気づくことができたんです。だから今ある小説の基盤は、学生時代の経験が大きいんです

 

という話から、参加している小中学生も大学生も人との出会いが貴重であることを改めて実感しました。

自分には才能があるという勘違いが大事

「自分がそうなりたいと思えば、自然と人生はその方向に進んでいくということを、今になって思います。自分が好きな作品を何度も見返し研究していたことも、周りからみたら無駄に見えていたかもしれませんが、結果的に今の仕事に活きています。自分には才能があると勘違いしたおかげで今の自分があります(笑)」という話には、参加した小学生から「小さなことも、未来につながる可能性があるということがわかりました。自分も今好きなもの、やりたいことを、一度とことん追求したいと思います」という感想が寄せられています。

中学生の時の自分が読んで心が動くかどうか

イベントの中では参加者の質問に答える時間もとってくれました。多くの有名な作品を生み出している宇山さんに対して小中学生からたくさんの質問があがりましたが、予定した時間をオーバーしてもそのひとつひとつに丁寧に答えてくれました。中学生からの「小説を書くときに大事にしていることはなんですか?」という質問には、「まずは読んでくれる人が満足してくれること、あとは今の自分が書いた作品を中学生の時の自分が読んで感動するかどうかを考えています。夢を持つようになったあの頃の自分が感動する、心が動く作品を書きたいと思っています」と答えてくれました。

 

ひとつひとつがみんなの財産になっていく

イベントの最後では、宇山さんはLSPに参加している小中学生や、その子たちを支える大学生に対して次のようなメッセージを伝えてくれました。

 

みんなの人生はまだ始まったばかりです。僕よりもみんなはまだまだ若いので、もっといろんな才能や可能性を持っています。いろんな経験をして、人と出会い、様々なことを感じていってください。いいことも悪いこともありますが、そのひとつひとつがみんなのこれからの人生に役に立つ財産だと思います

 

自らの経験を基にした宇山さんのメッセージは、これから自分自身の未来を考えていく参加者一人一人の心に響いていました。宇山さん、貴重な機会をありがとうございました。

 

 

●ゲストスピーカー:宇山佳佑(うやま・けいすけ)さん
プロフィール【小説家、脚本家】
1983年生まれ。神奈川県出身。会社員として勤務するかたわら作品を書き続け、2011年にプロの脚本家としてデビュー。ドラマ『スイッチガール!!』『主に泣いてます』、映画『信長協奏曲』『今夜、ロマンス劇場で』等の脚本を執筆。著書に『ガールズ・ステップ』『桜のような僕の恋人』『君にささやかな奇蹟を』『この恋は世界でいちばん美しい雨』『恋に焦がれたブルー』『ひまわりは恋の形』がある。『桜のような僕の恋人』は、Netflix映画として主演を中島健人(Sexy Zone)、松本穂香で映像化され、2022年3月より全世界同時配信中。

 

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