www.ashinaga.org
* あしなが育英会とは 奨学金 心のケア あしながレインボーハウス あしなが心塾 ボランティア ひゅーまん 世界の遺児 寄付・支援方法
あしなが心塾
人づくりの学生寮「あしなが心塾」は、2006年2月、皆様のご寄付で東京日野市に完成しました。ありがとうございました。今後ともご理解ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
プレスリリース あしながTODAY キューアンドエー 募金 資料請求 メール サイトマップ

 

 

あしなが心塾ってなに?
「あしなが心塾」はこんな人間をこうしてつくる
理想の人間像
「あしなが心塾」は、「暖かい心、広い視野、行動力、国際性を兼ね備えた人類社会に貢献できる人」を育成します。
「大げさすぎる、自分がそんな人になることは望まないし、きっとなれない。もっと、平凡に自分の幸せだけを手にできればいい」、多くの高校生はそう思うかも知れません。でも、外国で国際NGOで働きたいという人も多い。理想を言わなくても仕事を続けていけば、ここでいう「理想の人間像」に近づいていくことを知ってほしい。
心塾塾長/玉井義臣あしなが育英会会長
心塾は人づくりの場である。気高く己の人生を創造せよ 塾長「玉井義臣」
 1.「4人部屋」  
 人と一緒では煩わしい、窮屈だ、ひとり自由気ままに過ごしたいと思うのが大方の若者の気持ちだろうが、その実、みんな生涯つき合える友だちはほしい。これは、利害関係のない20歳前後の若者が、夜を徹して話をしたり、けんかして口をきかなかったり、いつもものを一緒に食べたりお茶を飲んだりする仲から生まれる。まだ、自我が確立されず、"動物"か人間かわからないとき、自分を話し、さまざまなぶつかり合い、自分を語り分かり合うところから理屈抜き、計算ぬきの友情が生まれてくる。これが"心の友"、生涯安心してつき合える友となる。心塾で得られる最大の財産である。人を知り、自分を知り、友を得る。心塾塾長25年の自信である。
 2.「読み、書き、スピーチ」  
 知的生産の技術であり、「めしを自分で食っていくための必須のノウハウ・スキルである」。これを塾生時代に徹底的に身につければ、食っていけるだけでなく、考える人、表現できる人のためにも働ける人となる。人生の達人になれる。グローバリゼーションの中の競争社会をサバイバルする業(ワザ)でもある。
(イ)読書
 ベテランのジャーナリスト講師が毎月(1)課題図書1冊を、趣旨を正確に、自分の考えたことも書く、(2)自由選択図書1冊、計2冊を読んで感想文を書かせて添削する。これによって読書の習慣がつき、好きになり、一生本を友とする塾生が多い。最低でも4年間で100冊は読むことになる。本は、古今東西の知恵を身につけ、専門書だけでなくあらゆる分野の本を読むことで、視野を広げる。読書も一生涯の友となる。
(ロ)心塾講座
 古典を読んでいても、今度のイラク戦争はイスラム原理主義に対してアメリカのキリスト教原理主義の対決であり、文明の衝突という視点や、アメリカのネオ・コンサバティブ(新保守主義)の力による民主主義化が理解できないと、単なるTV戦争劇の観戦になる。時々、日本の問題と世界の問題と自分の専攻と関係なく、一流の外部講師に話してもらい、出されたテーマに従って、文章作成をする。自分の意見を持つことの訓練になる。小論文の書き方の訓練にもなる。文系とか理系である前に一人の教養人になってほしい。読書と共に「広い視野」が身につく。
(ハ)スピーチ、プレゼンテーション
 人生には会話、対話、スピーチなど、今やどんな人にも避けられない。ある主題について3分間で自分の意見を示してまとめる訓練をする。「私の郷里」「私の家族」「最近気になること」「イラク戦争」「北朝鮮問題」「SARS」など、すべてが材料になるが、それをベテランアナウンサーに指導を受ける。プレゼンテーションは会議などで多くの人にわかりやすく、統計、グラフや写真などを使って全員に確実に伝達するスキルであり、今後はインターネットとともにサラリーマン、OL、学者研究者の必須技術となる。スピーチでもプレゼンテーションでも単に自分が理解しているだけでなく、どれだけ正確に自分の考えを相手にわからせるかという今日的必須スキルである。(イ)の読書でも、(ロ)の心塾講座でも、(ハ)スピーチ、プレゼンテーション、インターネットでも、まずよく考え、自分の意見を持ち、あらゆる表現方法を使って相手の心を正確にしっかりとらえることが大切である。この訓練を4年やれば、一生やっていける自信と力がつく。なお、アメリカの大学でも、この3つを徹底的にたたき込む。
 3.あしなが活動のリーダー  
 あしなが育英会は、遺児に奨学金をだして進学させ、心の傷(トラウマ)や悲嘆をケアして癒すのが2本柱の仕事である。奨学金には政府の補助金はもらわず、遺児学生と一般の大学生と高校生のボランティアが春秋2回2週末4日間の街頭募金を全国で展開して市民のご寄付をいただく。
 心のケアは、夏休みに大学生は山中湖畔で、高校生らは全国9会場で宿泊して「奨学生のつどい」を行う。それらは大学上級生がリーダーをつとめ、手づくりでやる。一番大切なプログラムは「自分史語り」であり、仲間に自分を話し、仲間の自分史を聞いて、高校生は初めてつらいのは自分だけでない、仲間に負けないように頑張らないと、と思う。心の傷が一皮むける瞬間だし、同じ体験を持つ遺児の兄貴姉貴だからできることである。後輩を鏡にして、自分が見え、自身の癒しもすすむ。ここで、弟や妹も大学進学できるよう、学生募金のリーダーの自覚ができ、主体的にボランティアスタッフの組織化をし、各地で街頭募金のまとめ役になる。
 このリーダー経験を2年生、3年生、4年生と積むごとに、タフでやさしいリーダーになっていく。カリキュラムで「考える」ことを学び、あしなが活動で「行動力」を身につけ、「(考えて行動できる)考動人」になっていく。これこそ、心塾教育の神髄である。
 4.海外留学研修・異文化体験  
 いまひとつ重要なのは、海外留学研修、異文化体験である。「海外留学研修」は1年間。国はウガンダ、インドネシア、メキシコ、ベトナム、インドなどで、毎年20人程度、全国の遺児学生が日本語教師や現地遺児の心のケア活動のボランティアをする。まったくの異文化に身を置き、文化や価値観の多様さに目を見張り、頭が一瞬真っ白になり、新しいものの見方考え方が生まれてくる。遺児家庭より貧しいのに、元気で楽しく生活している現地の子どもらを見て、ショックを受けるが、次にその元気と楽天性をもらう。 自分のやらねばならない勉強の方向性も見えてくる。帰国すると、顔がひきしまり、大人になり、自分の目標を定め(Self-Image)、それに向かって勉強(仕事)をしっかりやる(Work Hard)ようになる。1年間の異文化体験はなまっちょろい子どもたちを"大人"にさせる。目標に向かってつき進む若者にする。四半世紀の体験である。
 短期研修では、ライオンズクラブの「YE派遣制度」が毎年40日間約6人〜9人、20年以上続いている。南カリフォルニア日系商工会議所は、毎春6人の遺児大学生を3週間招いて「ホームステイや福祉施設での研修」をさせていただいている。短期とはいえ、学生たちは「目からウロコが落ちた」とみな言う。
 これからの日本は、アジア、アフリカ、中南米などの途上国に働きに出るのは普通になる。しかし、現実は、親も子も、日本でそれも東京や便利な大都市で暮らしたい。外国など真っ平という内向き社会になっている。若いときはどこに行ってでも働き、そこの人々とうまくやっていける「国際性」が、欠かせなくなっている。この海外体験が"外向き人間"をつくる。できれば、塾生には、全員、海外体験をさせるつもりでいる。
 5.その他行事など  
 あいさつ励行、礼儀重視は当たり前なのに、日本の若者からそれがなくなってきている。多民族とのつきあいの初めは、あいさつからで、文化が変わっても礼儀正しさこそ人間関係を豊かにする。早くから体で覚えるべき徳目である。
 その他に、「100キロチャレンジハイク」を一昼夜かけて歩き、体力の限界に挑戦しながらチームの弱者をかばうやさしさづくりも、生涯の自信につながる。地域社会との付き合いを大切にするため、お祭りにはダンジリをひき、年の暮れには近隣の人とモチつきをする。また、入塾式、成人式、卒業式は盛大に祝うし、夏休み前と学期末には塾生1人ひとりに悩みや生活全般についての相談にのり、怠けている場合は強く反省させる、「恐怖の面接」を1時間ずつ行う。これが、節(ふし)となって塾生たちは若竹のようにどんどん伸びていく。
 6.普遍的価値を求め世界で通用する人間づくりを  
 親の学歴と所得が子の学歴と学校歴(有名大学)を規定するようになった今日、非常に貧しく、親に高い学歴もない遺児たちが輝いて生きていくためには、つらさ、厳しさをいとわず、普遍的価値を求めて学び、目標を定め(Self-Image)、心許せる友と一生懸命勉強し、仕事する(Work Hard)ことと、人類のために何ができるかを考え続け、行動に移せる「世界的考動人」になることが自らと他者の幸せ実現であることを、私たちは25年の心塾経験で真理と思っている。我が道を遺児の同志と歩むのみである。
(2004年1月機関紙「NEWあしながファミリー」などから)  
*